投資信託を選ぶときに、その種類や特徴を知った上で、金融商品を買うことが重要です。
投資信託は「投資家から集めたお金をひとつの大きな資金としてまとめ、運用の専門家が株式や債権などに投資・運用する商品で、その運用成果が投資家それぞれの投資額に応じて分配される仕組みの金融商品」(一般社団法人 投資信託協会)です。
投資信託には、運用方法でインデックス型(パッシブ型)とアクティブ型に分けられます。
・インデックス型の投資信託
日経平均株価やTOPIX(東証株価指数)など、運用の目標値となる指数(市場平均の指数)に連動する値動きをするように運用する投資信託です。
・アクティブ型の投資
運用の目標値となる指数(市場平均の指数)を上回る値動きをするように運用する投資信託です。
インデックス型の投資信託のメリットとデメリット
★メリット★
- 指数に連動するように運用するため、指数と同じ構成銘柄になり運用コストが低くなります。
- 運用会社による投資成果の差が出にくいです。
- 長期運用していくと、アクティブ型の投資信託に比べて投資成果を上げやすいです。
投資信託をもっているだけで信託報酬がかかります。年率何%と投資信託ごとに定められていて、年何%の信託報酬を日割になおした金額が毎日ファンドから引かれます。長期運用すればするほど信託報酬を取られるため、アクティブ型の投資信託は信託報酬が高く、インデックス型の投資信託の成績よりも低くなりがちです。その上、市場平均とは異なる銘柄を入れて成績が悪い場合は投資成績が下がりやすいです。
★デメリット★
- 指数以上の投資成果は上げられません。
- 株価が暴落しているときに投資信託を部分売却(又は全額売却)して現金化すると、元本割れの可能性はゼロではありません。ただし、長期になればなるほど、リターンはプラス傾向になります。
SBI Asset Management 情報提供資料2019年11月より
アクティブ型の投資信託のメリットとデメリット
★メリット★
- インデックス型の投資信託よりも高い成績になる場合があります。日本では、5年シャープレシオで独立系資産運用会社を中心として日本のインデックス型の投資信託の平均(0.40)を上回る0.8前後の投資信託(ファンド)があります。
シャープレシオはリスクを調整した後の収益率で評価する一般的な指標です。
シャープ・レシオの数値が大きいほど、小さなリスクで高いリターンを獲得できたと評価されます。
資産運用業高度化プログレスレポート2020(金融庁,2022)より
★デメリット★
- 市場平均を上回る投資成績となるよう、ファンドマネジャーが指数を構成する銘柄とは異なる銘柄に入れ替えて、投資手法も工夫して運用するため、銘柄選択とファンドへの入れ替えのコストがかかり、信託報酬が高くなります。
- 資産運用会社のファンドマネジャーの手腕による差が出ます。
「国内大手資産運用会社8社のアクティブ投信の過去5年間のパフォーマンス(シャープレシオ)を資産分類別にみると、国内株式は、信託報酬控除後ベースでパッシブと概ね同等」とのことです(金融庁,2020)。
投資信託は国内か外国のどちらがよい?
興味深いデータが次のとおり金融庁から公表されています。
資産運用業高度化プログレスレポート2020(金融庁,2022)より
・国内のインデックス型の投資信託
パフォーマンス(5年シャープレシオ)の平均は0.40です。
・米国のインデックス型の投資信託
パフォーマンス(5年シャープレシオ)の平均は0.71です。少ないリスクでより高い成績を収めています。ファンド数が少ない資産運用会社の中には、1.4以上の成績を収めている投資信託(ファンド)があります。
以上から、全体としては、米国のインデックス型の投資信託を買う方が効率的に資産を増やせます。
ただし、日本の投資信託の中には、0.83という5年シャープレシオの投資信託があります。こちらを選択する方法もあります。金融庁のデータにもありましたが、日本では独立系の資産運用会社のひふみ投信がおすすめです。
ちなみにらくだは、2022年6月に20万で買ったeMxis SlimS&P500は、2024年7月現在で+14万に増えています。資産を増やすには、高配当株(ETFを含む)よりも、こちらの方が効率的です。
米国のインデックス型の投資信託(分配金再投資型)を買って保有している間は、手元にお金が入ってきません。そんなときは、保有している間にポイントがよくたまり、買物に使えるサービスは使い勝手がいいです。
投資信託で資産を増やし、早期退社してのんびり暮らすとき、毎年いくら投資信託を取り崩していけば、最後まで資産を維持できるか気になりますよね。
人生100年時代になって最後まで資産を取り崩しながら資産を維持できるやり方があります。
コメント